(西加奈子,2011)
場末の港町が舞台の全体的にどんよりとした(さびれた、のがあっているかも)雰囲気の小説。
ストーリーの乱高下が少なく余裕があったのか、「小説ってやっぱりよく考えられて書かれてるんだなぁ」なんてことを考えながら読んでいた。
閉鎖的などんよりとした場末の港町の雰囲気で肉子ちゃんの明るさを際立たせたり(その逆かもしれないけど)、幽霊を登場させてものさびしさを演出したり、いろんな仕掛けで読む人の中に絶妙なブレンドでいろいろな気持ちが沸き起こるように工夫してあるんだろうなと。(勝手な想像かもしれませんけどね笑)
個人的には読書の箸休めや、あまり読書熱が高くないときに休憩的に読むのにちょうどいいなと思いました。読んでいて疲れないし、ストーリーは平坦だけど飽きないし、ラストも結構さわやかですし。まあ、ただ、底抜けに明るくて優しい肉子ちゃんですが、身近にこんな人いたらいらっとしてしまうかもしれないなと思ったり笑。。。
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